当館のしし肉について・・・地元宝塚市の猟師が捕獲した野生のイノシシのうち脂がのったイノシシのみを猟師自らが精肉しています。
当館ではその精肉されたしし肉を猟師から直接仕入れています。
しし肉はコラーゲンがたっぷり!
しし肉の脂身は豚肉のそれとは違いほとんどがコラーゲンです。
煮込んでも溶けずにお鍋に脂が浮いてこないことでも分かります。
煮込めば煮込むほど柔らかくなり香ばしい木の実ような芳香がする脂になります。
しし肉は低カロリー
100グラム当たりのカロリー (牛肉) 411カロリー (豚肉) 291カロリー (しし肉) 268カロリー
しし肉は栄養豊富なヘルシー食材
しし肉の脂肪には牛や豚の肉に比べて血中コレステロールを抑えるDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(イコサペンタエン酸)など不飽和脂肪酸を多く含み、高タンパク、低脂肪のヘルシー食材。
生活習慣病の予防につながるカルノシン、新陳代謝の促進や疲労回復に役立つ
ビタミンB1、ビタミンB2の含有量も多く鉄分も豊富。
特にビタミンB2含有量は豚肉の2倍以上。
「ぼたん」、「山くじら」 隠語で呼ばれたしし肉
仏教が伝来して以来、日本では殺生を禁じる風習となり、奈良時代には肉食禁止の詔が出されました。特にウシ・ウマ・イヌ・ニワトリ・サルの五畜の肉食が禁じられました。(魚介類はOK。)
禁止されている肉食をするために、動物の肉に植物の名前を付け、
寒さ厳しい冬の季節の栄養補給源「薬食い(くすりぐい)」としてしし肉は食べられました。
猪の肉が牡丹のように赤いからとか、肉を牡丹の花のように盛りつけるからといった由来から
しし肉は「ぼたん」と呼ばれています。
また、魚は食べても良かったため当時クジラは魚の仲間と思われていたので
しし肉を「山くじら」とも呼び食べていました。
歌川広重「名所江戸百景・びくにはし雪中」 歌川国芳 歌舞伎絵 「御ぞんじ 山くじら かばや起」
俳句に見る「薬喰(くすりぐい)」
江戸時代、滋養をつけたい冬期に「薬」と称し、猪や鹿、兎などの肉を密かに食べていました。
これを「薬喰」(くすりぐい)と言い、俳句では冬の季語になっています。
「静静と五徳居えけり薬喰ひ」蕪村(静かに隠れるようにして五徳にぼたん鍋をセットしている様を詠んだ俳句。)
「薬喰隣の亭主箸持参 」 蕪村(ぼたん鍋の匂いに誘われて隣人がマイ箸を持って訪ねて来たことを詠んだ俳句。)
ここで言う薬食いとはぼたん鍋のことです。